鳥海 将彦 CAPOLAVOLO(カーポラヴォーロ) シェフ

千葉
祖父の畑の手伝いをした少年時代

――ふるさとの思い出について、聞かせてください。
「千葉県の船橋市で生まれ育ちました。住宅街でしたが周辺には梨畑や野菜畑が多く、我が家でも祖父が小さな畑で自宅用のジャガイモやサツマイモ、ネギなどいろいろな作物を育てていました。子供の頃から野球ばかりしていた野球少年でしたが、たまに友達と祖父の畑に手伝いに行き、ジャガイモを掘り起こしてはホイルで包んでバター焼きにして食べていたのが懐かしいですね。」

――子供の頃よく食べていた郷土料理・名物料理は?
「祖母と母がよく作ってくれた『なめろう』ですね。我が家のなめろうは、アジとイワシ、すりおろしたショウガとミョウガをたっぷり入れて醤油で味付けしたもの。ご飯に乗せて食べるのが好きでしたが、大人はよくお酒のつまみにしていました。九十九里エリアの郷土料理の、ゴマとイワシを和えた『イワシの酢漬け』も、母がよく買ってきてくれた思い出の味です。」

海の幸、山の幸に恵まれた千葉県

――ふるさとのおすすめ食材を教えてください。
「千葉県は南北に長く、温暖な気候と自然に恵まれていて、などの果物のほか、ニンジン、ネギ、白菜といった野菜を栽培する全国上位の農業県です。県内各地に、誇りを持って野菜作りに取り組む生産者の方々がいらっしゃいます。また、イセエビやキンメダイ、イワシ、アジなどの海の幸も豊富ですね。ふるさとの食材のおいしさを幼少の頃から肌で知っているからこそ、自分の店を持ったときに『千葉県産を中心に取り寄せよう』と決めたのは自然な流れでした」

鳥海 将彦 鳥海 将彦
シェフがお客様と生産者の架け橋に

――ふるさとでの食体験が与えた影響は?
「新鮮な野菜や魚介を食べて育ったので、もともと食への関心は高かったのですが、決定的に意識が変わったのはイタリアでの4年間の修業時代でした。旬の選りすぐりの食材のみを使ったヘルシーな野菜料理を専門に提供する店で学び、本物の食材の良さをあらためて知りました。
この経験を自らの店作りに活かそうと、千葉の各地を回り、無肥料無農薬の野菜を作る農家の方、鶏のエサからこだわり抜いた卵を生産する養鶏所の方などと出会うことができました。当店では生産者の顔が見える、自信を持って提供できる食材のみを扱っています」

――最後に、ふるさとへの応援メッセージをお願いします。
「千葉県は都心に近く、知名度も高いのですが、もっともっと全国の皆さんに千葉県産の豊富な食材や郷土料理を知ってもらいたいという気持ちでいっぱいです。当店でもお客様に、おいしくて品質の良い千葉県産の野菜や魚介、卵などを使っていることを直接説明していて、いずれは店頭で野菜など販売することも考えています。
おいしくて安心安全なものを食べて、いつまでも元気でいてほしい。そんなメッセージをお客様に向けて発信していくこともシェフとしての務めだと思っています。そのためにも、生産者の元へ直接足を運び、自分の目で食材を見きわめることが大切です。そして『食べるお客様』と『作る生産者』との間をつなぐ役割を果たすことが重要だと感じています。」